「津波」想定避難訓練 要項
津波避難訓練をどうやればいいか、マンションの事例です
※ 避難訓練の形態は地域によっと異なります。大阪市住之江区ファミリートーク新北島法人で
実際に用意したものです。参考にしていただけるなら、何よりです。
当マンションの特徴は
① 大和川、河口から2Km、堤防の際に立地している14階建て1棟の分譲マンション
② 管理等[事務所・集会所・電気・浄水設備]と居住棟が、通路で隔たっている
③ 今回のハザードマップ見直しで、5~7mの津波を覚悟しなければならない地域
したがって、「津波」想定は必須。
● 大津波が到着するまでの2時間以内に、対策本部を居住棟にうつさなければならない
● 防災名簿の作成、防災リーダー(ボランティア)募集、安否確認マグネットシートなど防災グッズ・
発電機・インターネット・無線機など連絡手段の確保活用を目指した
戸建住宅の多い地域よりは、比較的訓練はしやすいですが、避難場所の確保だけでなく、
安否確認と残留者の救出[サルベージ・大変危険を伴う]周辺住民との対話など共助・公
助につながるまでの情報収集と処理は大きな課題です。
最終目標は、水が引いた後、地域小学校の救助体制を組む!ことです
現在、地域と学校間で、安否確認を取る術はありません。資料
災害に強いマンション宣言2005年
災害に強いマンション宣言2005年災害発生時初期行動マニュアル2011年
津波など災害発生時初期行動マニュアル2011年今回訓練の前日説明プレゼンテーション
前日説明プレゼンテーション訓練後直後の反省会[拡大防災委員会]反省会で提示プレゼンテーション
反省会プレゼンテーション訓練当日の役員用スケジュール・テーブル
役員用スケジュール・テーブル時間軸にそった避難訓練の流れ
時刻 | 項目 | 説明 |
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前日 | 集会所 | 安否確認シート、ヘルメット、安否確認用のバインダーを役員に配布 詳細説明 |
9:00 | 玄関ホール 理事 運搬準備 |
全役員集合 放送係(事務室) 事務室から防災持ち出し備品搬出[ ][ ][ ] 人数変更調節[ ] 安否確認総括表バインダー配布[ ] すのこを3枚4階へ移動[ ] ダミー人形 外階段の前[(区役所[ ] ) [ ] |
9:03 | 防災リーダー・役員 | 第1回目 安否確認 安否確認マグネットシートを調べる。 安否確認総括表に記入 第2回目 避難誘導 最初の誘導 各住戸をピンポン |
9:10 | 災害対策本部立上 | 理事長・町会長・[ ] 非常放送 1~3階避難指令 避難誘導 各階2名は安否確認に専念そのあと誘導、 一人は本部連絡して、各階へ戻る |
第3回目 避難誘導点呼 町会役員・理事 エレベーターホールに集合してもらう 1階→5階、2階→6階、3階→7階 第4回目安否確認総括 ホワイトボード表に参加人数を記入うながす 人数は点検後 4階へ徒歩で報告 |
||
9:20 | 4階本部設営 | 長机2・椅子・ホワイトボード[ ][ ][ ]
災害対策本部 設営 1-3階は誘導後・捜索[サルベージ]・救助[レスキュー] 各階の点呼総括に1人を残して、残りは、4階 対策本部へ各階ごとの報告をすること 事務室(防災名簿)と本部の安否未確認者を照合、電話連絡等で所在を確認する。 対策本部で、ハンドマイク・無線機(有免許者)すのこを受け取る 1階は4人1組で3班(バディシステム・・バラバラで行動すると、人の運搬はできない) 2階は2人1組で2班(最初、一通りサルベージ、次は4人1組に編成替え、すのこ をもらってきて、レスキュー) 1・2階が済み次第3階へ移動。 救助[レスキュー]は4階を目指す。 捜索[サルベージ]・救助[レスキュー]密に本部と連絡を取り[ハンドマンク]、指示も仰ぐ。 本部は、ホワイトボードに総括する |
防災名簿使用訓練 | 事務室 防災名簿用意と連携 | |
サルベージ 1~3階 |
第5回目 サルベージ 1階③班は ダミー人形をすのこに乗せて4階へ 残りの班は 3階も回ってから4階へ 1階 ①[ ][ ][ ]②[ ][ ][ ] ③[ ][ ][ ] 2階 ①[ ][ ]②[ ][ ] |
|
9:30 | 全員退避 | 4階で参加者数などの集計 集計ができたら事務室にプレイロット集合を放送してもらう |
プレーロット集合 | ゆっくり 移動してもらう。 | |
9:45 | 集合完了 | 片づけ 事務室[ ][ ][ ] 4階[ ][ ][ ] |
消防署の消火訓練 | 同時に 通報訓練[ ][ ] | |
区役所 | 今回の3.11の様子について | |
解散 | 行事参加確認証 | |
10:30 | 反省会 | 集会室 |
「津波」避難訓練 計画の立てかた
とにかく、すぐに計画を立てて実行しましょう。一度でもやれば、イメージがつかめます
目的をしっかり把握しよう
項 目 | 説 明 |
---|---|
避難場所を知る | 地域の差はありますが、河口、港湾、海岸付近では、4階以上 戸建て住宅地は、どこに避難するか日常から決めておくと、時間をかせげる。 実際には、てんでんこう |
てんでんこう | 住民に確認するべきこと 小学校や保育園には、迎えに行かない。[今回の教訓] ラジオ・放送など、正しい情報を逐次入手する |
放送設備が使える場合 | 繰り返し伝えること ラジオ・TVの情報を繰り返す 避難場所がどこか、正確に・分かりやすく伝える。[日常から原稿を] 小学校や保育園には、迎えに行かない。 |
水が引くまでガマン | 何日で水が引くか、誰にも判っていない。[川の氾濫は目安がある] 水・食料その他・生理的な問題も、避難してからゆっくり、知恵を出し合う 津波警報が出ている間は水から遠ざかる |
避難の長期化 | リーダーを決めよう 訓練のとき、リーダー・ボランティアを決めていても、その時いない。 あわてず、間違った行動をとる人を抑えるためにも、最低の組織化を 誰でもいい[今回は昼下がりで、地域は女性・シニアばかりだった] |
リーダーの仕事 | 安否確認 避難所に誰がいて、誰が確認できないか、まとめる 外部との連絡の確保。個別でとるとしても、情報は共有する 記録をできるだけ取る。(まず出来ないか) |
その後(水が引いたら) | 子どもたちの安全を確認・確保する 共助の体制つくり、公助の受け入れ |
実際に訓練前日の役員対象説明会で配布した資料



さいごに
※ 今回避難訓練の結果は、安否確認マグネットシートの使用率92%(187/205)参加者160名以上
外部からの参加者を含むと言えど”父の日日曜参観”とかぶったマイナス条件下としては、
最高の参加者数でした。
近隣にも、避難場所として提供することを表明したこともあり、部外者の受付も行いました。
参加いただいた皆様に感謝します。
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わたくし事ですが、fumichu_yakan 大阪市立文の里中学夜間学級 Twitter