建白書 その②

大阪湾 淡水化計画と波防潮堤


              大阪市住之江区新北島ファミリートーク新北島

                            加治屋直喜

要約


 2011年3月11日の東日本大震災から1年以上がたち、人々の頭から記憶がうすれつつ

ある中、どうしても、長い海岸線を持つ大阪市には、抜本的な対策が提示されて来ないようだ。

たかだか10mにもならない防津波堤防の問題を前進されるには、それなりの経済効果、節電

対策につながる必要がある。そこで、紀淡海峡津波防潮堤の提案のような、大阪湾広域の対策

に対して、市・府の財政でも可能な、しかし市に限定された提案を試みる。すなわち、大阪湾

淡水化計画である。



もくじ

1)大阪湾・淀川の構造

2)大阪湾を閉める口実

3)津波堤防の位置と規模

4)付随する効果

5)マイナス面

  最後に   東海地震・富士山噴火→東京機能停止 = 関西・中部の絶対的温存



[図 1]大阪市

1)大阪湾の構造



 大阪湾は、度重なる埋め立ての結果、閉鎖水系になっている。[図1]

いくつかのゲートを埋めてしまうだけで完全に孤立させることが出来る。

舞洲と此花区、舞洲と夢洲、夢洲と咲洲、咲洲と南港北である。

大阪港は内側にコンテナヤードがあって、大型船が出入りするが

これが大津波のとき、二次災害に繋がるとするならば、なるべく

遠ざけようではないか。

 淀川は、大堰より西側は海である。ここの河原を沈めてまで、

やるのかという話にはなるが、梅田を守るには、少なくとも伝法

大橋の西側に防津波堤防は必要になる。此花区の0m地帯のことを

勘案すると、もっと西側に移動することになろう。

 大変入り組んでいて、その面積ですら正確な資料は無いが

   面積 約 13平方km

[図 2]淡水化地域


2)大阪湾を閉める口実



 [A]淀川は通常、大阪湾に水が流れていない

    大堰でせき止められ、上水用に取水または、大川の浄化の

    ために、使われている。あえて、魚道だけが、開いている。

 [B]大阪湾の形は大変入り組んでいて、堤防の距離もただならぬ

    ものである。この堤防の嵩上げは現実的とは思えない。

    湾内の港湾施設を外へ出すほうが、可能性が高い。特に南港北

    つまり咲洲[住之江区]、此花区、大正区、港区、西成区など

    低い住宅、住宅密集地、0m地帯を津波から守るのは用意ではない

 [C]大阪がかかえる問題の中に、上水道の問題がある

    水質が改善されたとはいえ、夏の渇水期、琵琶湖だけにたよって

    いることからは何も解決策が無かった。

3)淡水化するメリット


  この水域を淡水化すると、13平方km(淀川下流域8平方km)

 の水域を確保できる。これは、琵琶湖の面積の2%から3%に過ぎないが、

 大阪独自で管理できること、危険の分散としては、大変有効である。

 「切望」という言葉こそが適している。また、今聞こえてくる東京の

 機能分散による人口増加も、これくらいの余力があってこそ話題になると

 言える。また、簡単に中水化することで、夏季の散水・噴霧などによる

 ヒートアイランド対策にも利用できる。夏季の節電にはこれしかない

 と言いたいのである。。

4)埋立地の利用方法にことかかない



  淡水化によって、港湾設備はその外側、現在の埋立地へ移行する。

 商業スペースといて咲洲が開発されたが、大変時間が掛かっている。

 しかし、咲洲が、実質的に大阪の中心になっていく。そういう立地に

 なるのである。

5)マイナス面



  漁業補償の問題がないにしても、港湾設備をより外へ移すことの準備

 構想が今からで、道路網も完全ではない。しかし、十分に穴埋めされる

 と確信している。



最後に

地震・富士山噴火→東京機能停止=関西・中部の絶対的温存


 もし、東海地震が発生、富士山の再噴火に及んだ場合、東京は6ヶ月以上機能を停止する。この

ことは、宝永地震・噴火で判っている。したがって、大阪・名古屋の無傷、温存は必然の国策となる。

 大阪・京都・奈良(三都物語に奈良が入っていないらしいが)が首都として返り咲くとき人口問題

はさけて通れない。もし2倍になり、3倍になったとして、土地はあるが、水がボトルネックである。

今回は、その辺にも食い込めたかなと思うのだが・・・・・実は、100年後、200年後に何が

起きるかまったくわからない中で、大阪湾のオランダ型干拓が選択されてもおかしくなしと思う。

環境とか、いろいろあるから、今は大変無責任な言いっぱなしになるとしても、淡水化は確実に検討

されるべきことだ。

願わくば、東京が機能を停止する前に対策がとられることを切に願いつつ。